米空軍少将、市民の記憶に感謝 日本軍が捕虜の米飛行士3人を惨殺した「石垣島事件」 80年迎え市内で慰霊祭

[戦後80年]
第2次世界大戦中の沖縄・石垣島で、米兵捕虜の飛行士3人を日本海軍が惨殺した「石垣島事件」から80年となった15日、石垣市新川の米軍飛行士慰霊碑の前で慰霊祭があった。参加者による献花が行われ、飛行士の写真の前で手を合わせて恒久平和を願った。
米国側からも米国領事館や米軍関係者ら23人が参加した。
主催者の識名安信さんは「事件の苦い経験を胸に刻み、それぞれの分野や立場で平和実現のため日々努力する姿勢が求められている」と話した。第1海兵航空団司令官のマーカス・アナバーリ少将は「この場所、この式典、この空気が特別であるのは私たちが彼らを記憶しているからだけではない。石垣市民が彼ら3飛行士を記憶することを選んでくれたからです」と感謝した。
慰霊碑は、戦争マラリアを調べていた琉球大学の篠原武夫名誉教授が3飛行士への惨殺事件を知り、建立を市に持ちかけ2001年に実現した。慰霊祭は今回で24回目。(奥沢秀一通信員)