祖父母の遺体、全身に刃物傷 16歳少年、執拗に襲撃か

愛知県田原市の住宅で70代夫婦の遺体が見つかった事件で、2人の全身に刃物によるものとみられる傷があったことが10日、田原署捜査本部への取材で分かった。祖父に当たる男性(75)への殺人容疑で逮捕された少年(16)が2人を執拗に襲ったとみて、捜査本部がトラブルの有無などを調べる。
捜査本部によると、少年は容疑を認め、祖母に当たる男性の妻(72)の殺害もほのめかしている。祖父母の遺体には広範囲に刺し傷や切り傷があった。いずれも同じ刃物が使われたとみられる。司法解剖の結果、2人の死因は出血性ショックで、いずれも首の静脈を切られたことが致命傷になったとみられる。
近所の70代女性は「家族仲は良さそうに見えた。こういう事件が起きてとてもショック。信じられない」と話した。
少年は当初、9日午後に最初に遺体を見つけたとされていた。現場は木造2階建てで、祖父母は1階の寝室に敷かれた布団の近くで血を流して倒れていた。少年はこの家で祖父母と3人で同居し、同じ敷地内にある離れには少年の両親が暮らしていた。