火種抱える国民民主の候補者擁立 「反ワク」指摘の須藤元気氏は釈明、問われる「確認書」の実効性

国民民主党が2025年5月14日、夏の参院選で4人を公認すると発表した。
「こんな人選しないと思ってたのに」
4人は足立康史氏、山尾(本名・山尾)志桜里氏、須藤元気氏、薬師寺道代氏。いずれも全国比例。
発表には、「この選択で得られる支持と失う支持の判断ができないのか」「こんな人選しないと思ってたのに最悪な気分だ…」など、反発の声が多く上がった。
4人の中には、過去の言動や行動により批判を受けてきた人物もいる。
元参院議員で元格闘家の須藤氏をめぐっては、SNSでは須藤氏の過去のワクチンをめぐる発言が、党の方針と反するのではないかとの指摘が多い。
須藤氏は、新型コロナウイルスのワクチン接種やマスク着用などの感染対策をめぐり、長きにわたって否定的な立場を示してきた。
直近では25年4月5日にも、Xで接種後の健康被害報告に関する報道を引用し「報告されている健康被害の数を考えると、現在も接種が継続されている状況には疑問を感じざるを得ません」としていた。
「政策を見直し、再構築しました」
須藤氏は14日、Xを通じて【私の考えと国民民主党の政策の一致について】との声明を発表した。
ワクチンや原子力発電をめぐる発信について「国民民主党の政策や意見と合致しないのではないか」という指摘があったとし、立候補に際し「自ら多くの声に耳を傾け、政策を見直し、再構築しました」として釈明した。
「決意の証として、国民民主党から提示された確認書にサインして、党に提出しました。党として決定した事項に反する行動は取りません」としている。
玉木雄一郎代表も、同日「須藤元気さんにも確認書に署名してもらいました。国民民主党は、『対決より解決』の姿勢で、科学的根拠と事実に基づく政策を進めます」とし、須藤氏への期待をこう説明した。
山尾氏は不倫問題で波紋、足立氏は労組批判で問題に
また、公認候補として名前が挙がった山尾氏や、足立氏に関する批判も根強い。
山尾氏をめぐっては、17年に週刊文春が倉持麟太郎弁護士とのダブル不倫疑惑を報道。山尾氏は疑惑を否定し議員を続けていたものの、その後、山尾氏による「議員パス」の公私混同などが報じられ、大きな批判を受けた。
14日には自らのYouTubeチャンネルに「真ん中から動かす 安全保障と人権保障の両立へ」と題した動画を公開し、「再挑戦の理由、重点政策、そして私自身の立ち位置についてお話しします」とした。政策などについて熱く語った一方で、多くの注目を集めている不倫問題には触れなかった。
足立氏についても、日本維新の会に所属していた時代、複数回にわたって他党に対する言動で懲罰動議を受けた。25年4月の擁立方針に関する報道では、「労働組合批判を繰り返してきた経緯があり、国民の支援組織・連合は擁立に難色を示している」(共同通信)とされていた。

【私の考えと国民民主党の政策の一致について】 これまでの、私のワクチンや原子力発電をめぐる発信について「国民民主党の政策や意見と合致しないのではないか」という一部の方からお声をいただいてきました。…