市役所の庁舎工事巡り入札妨害か、群馬県議ら4人逮捕…「特定の企業」の希望反映し入札公告案

群馬県桐生市の本庁舎建設工事を巡り、特定の企業の希望を反映した入札公告案を作成したなどとして、埼玉、群馬両県警は19日、群馬県議・相沢崇文容疑者(49)(群馬県桐生市東)、関東建設工業(同県太田市)の営業部長・石原秀光容疑者(75)(同県伊勢崎市境下武士)ら男4人を公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕した。
発表によると、4人は共謀して2022年6月以降、桐生市本庁舎の建設工事の入札を巡り、関東建設工業を代表とする共同企業体(JV)の意見や要望を反映した入札の公告案を作成するなどし、同JVに落札させて公正な入札を妨害した疑い。埼玉県警は4人の認否を明らかにしていない。
同県警幹部によると、相沢容疑者らは入札公告の原案を関係者からメールで入手し、同JVに有利な条件を加えるなどしていたという。市は同年7月、同JVの意向が反映された入札を公告。同年10月の入札には2JVが参加し、関東建設工業を代表とするJVが約62億4700万円(税抜き)で落札し、本庁舎は昨年11月に完成した。
民間の信用調査会社によると、関東建設工業は北関東最大手の総合建設会社で、24年3月期の売上高は約588億円だった。