新潟県上越市の中川幹太市長が今月、高校時代に住んでいた兵庫県三田市で食べた米を「まずい」「おいしくない」と相次いで発言したとして、三田市の田村克也市長が7日、「発言はふるさと三田を侮蔑(ぶべつ)する倫理観に欠けるものだ」などと記した抗議状を中川市長に送った。
上越市によると、中川市長は1日、ふるさと納税専門官に委嘱状を交付した際の懇談で、三田市などで生産される酒米「山田錦」で醸造した酒がおいしいと語った後、「でも、米はまずいんですけどね」と発言。3日には、上越市内の専門学校生に対する特別授業の中で「(三田の)米についてはあまりおいしくない」と語ったという。
田村市長は、新潟県内の報道機関から取材を受けて一連の発言を知った。抗議状では「三田米はふるさと納税の返礼品としても多くの人に選ばれている」とした上で、「三田米の価値を不当におとしめた」「農業者を愚弄(ぐろう)した」などと批判し、謝罪などを求めた。
中川市長は抗議を受け、「三田市並びに市民の皆様に不快な思いを抱かせてしまったことについて、心から深くおわび申し上げます」とのコメントを出した。