兵庫県の斎藤元彦知事(47)が9日、県庁での定例会見で、自身のパワハラ疑惑などを告発した元県民局長の男性が死去してから7日で1年が経ったことについて問われ「元県民局長がお亡くなりになられまして1年が過ぎたという形になります。改めてお悔やみを申し上げたいというふうに思っておりますし、県政への、県職員におけるご尽力とご貢献には、感謝を申し上げたいというふうに思っております」と述べた。
その上で「県としては先般の、外部に県保有情報が漏洩したということで、管理すべき立場にある県として、元県民局長、それからご家族にご迷惑かけたということについては、先般よりお詫びを申し上げているところです。ご遺族に対して、県の人事課などからそういった謝罪の意というものは伝えさせていただいているという状況です」と説明。元県民局長の私的情報が漏洩したことについて、遺族に謝罪の意を伝えたことを明らかにした。
斎藤氏は「直接謝罪をさせていただくということも話の中では出ておりますけれども、ご遺族の方の意向もありまして、対応についてはそういった状況になる」として、遺族への直接謝罪は実現していないとした。
謝罪の意を伝えた時期などについては「詳細については、ご遺族の意向もありますので、差し控えておいた方がいいかなと思います。人事課の方から、ご遺族の代理人を通して、話をしてるということですので、ご遺族に直接、お話をしているというわけではないというふうに聞いています」と、詳細は明かさなかった。
記者団から「知事の名前で、何らかのメッセージを送られたのか」と問われた斎藤氏は「そこの詳細はお相手もあることですから、差し控えた方がいいかなとは思います。県として、漏洩したということについてはご遺族の代理人に対して、お話をさせていただいているというふうには聞いています。(時期は)今回の、漏洩問題についての第三者委員会などの後にだとは思います」とした。
一方で、元県民局長への懲戒処分については「それはこれまで申し上げさせていただいた通りです。変わりありません」として、見直す考えがないとした。
斎藤氏は「やはり、県保有情報が漏洩したということで、本来県として管理すべきものが外部に漏洩してしまったという点について、元県民局長そしてご遺族の方に、管理をできていなかったという意味を含めまして、代理人を通じて、遺族に対して、県としての思いを伝えさせていただいたということです」と真意を語った。
「私としては直接(謝罪を)させていただくという思いはありましたけども、県とご遺族の代理人が話をさせていただく中で、現時点では私が直接、接させていただくことになっていない。会見の場でも謝意はお伝えしましたし、代理人を通じて謝意についてもお伝えさせていただいていると確認しています。(直接謝罪は)思いとしてはあります。ご遺族の意向を踏まえて対応していくことが大事」と話した。
(よろず~ニュース・杉田 康人)