小中教諭は理科で科学の根本教えて 「7月5日災害」流布で気象庁長官、デマ防止へ要望

気象庁の野村竜一長官は16日の記者会見で、日本周辺で大規模災害が起こると流布された「7月5日の予言」が外れたことに関し、デマ防止に向けた提案として小中学校で理科の授業を担当する教諭に「近代科学の根本部分を教えて頂きたい」と例示した。
予言を巡っては、漫画家の作品などがきっかけで「今年7月に大災害が来る」との情報がインターネット上で拡散。当初、発生日とされた7月5日に旅行を控えるなどの動きが広まった。気象庁は発生時間、場所、規模を特定する地震予知について「現代科学では不可能」と断定していた。
野村氏は7月5日の予言について「社会的影響があったのは確か。今後、大きい地震が起きた時に科学に基づかない情報が出回るのが心配になった」と指摘。その上で、防止策として小中学校の理科担当教諭に対し、「自然現象を見るときに観察し、分析して初めて分かるという近代科学の根本部分をぜひ教えて頂きたい。。科学は嘘を見抜く力。それを身に付け、何が起きても混乱しないようお願いしたい」と持論を述べた。