参政党が急失速か…参院選「台風の目」のはずが賛同率ガタ落ち、他党も街頭演説で“攻撃”開始

いよいよ、2日後に迫った7月20日の参院選。選挙戦序盤から台風の目となっているのが新興政党の「参政党」だ。
読売新聞の情勢調査によると、全選挙区に候補者を擁立した参政党は、東京で優位に立ち、埼玉、愛知、大阪でも攻勢を強めて接戦を演じているという。比例でも4~10議席を得る勢いで、野党で最多の議席を奪う可能性があるという。神谷宗幣代表(47)も「1議席でも多く貪欲に取りたい」と鼻息が荒い。
しかし、土壇場で情勢がガラリと変わるのが選挙だ。とくに、この参院選は大混戦だけに風向きが少し変わるだけで議席数は大きく変わってくる。はたして参政党は、投票日まで勢いを維持できるのか。すでに“失速”の予兆が現れている。
投稿サイト「note」が参院選に関する投稿を分析した結果、参政党に賛同(ポジティブ)する投稿の割合は下落傾向にあるという。
6月中は、参政党への賛同率が70%を超える日もあったが、7月以降は30%台から50%強で推移しているという。科学的根拠を欠いた主張や陰謀論的な主張、排外主義に対する批判も目立ちはじめているという。
参政党にとって痛いのは、他党が街頭演説で“参政党攻撃”をはじめたことだ。選挙戦序盤は相手にしていなかったが、投票日が近づくにつれ参政党批判を強めている。
神谷代表も危機感が強いのか、16日「昨日から明らかに攻撃のレベルが上がりました」と、Xに投稿している。
ロシアによる裏工作疑惑が直撃
さらに、支持者離れにつながりかねないのが、ロシアとの関係が取り沙汰されはじめたことだ。ネット上では「参政党の急伸の背景には、ロシア製ボットによるプロパガンダがあったのではないか」といった意見が飛び交っている。
参政党は「日本人ファースト」を掲げているだけに、ロシアから裏工作を受けているという見方が広がったら、票を失いかねない。
「代表の神谷さんは『参政党は親ロ派ではない』と訴えていますが、過去に『ロシア側にはロシア側の言い分もある』などと、ロシア寄りの発言を繰り返していたこともあって疑惑を払拭しきれないようです。民放の情報番組も、ロシアの関与について報じ、政府も官房副長官が『偽情報拡散を含む影響工作を展開している例が国際的にある』と、半ばロシアの裏工作を認めたため、疑惑が深まっている状況です。早くも参政党候補の街頭演説では、『ロシアの手先か』というプラカードが掲げられています」(霞が関事情通)
投票日まで残り2日。情勢は変わるのか。
「最近の有権者は、投票前にネットで政党や候補者について調べる傾向があります。投票日までに、参政党に対してネガティブな情報がネット上で増えれば、参政党の勢いにブレーキがかかるのではないか。意外なのは、無党派層のなかには『参政党か、れいわか』で迷っている有権者が一定数いるということです。右と左、正反対の政党なのに迷っている。それだけに、ちょっとしたことで参政党の議席は伸び悩んでおかしくありません」(政界関係者)
「参政党 躍進」という大手メディアの事前予測は、どこまで当たるのか。
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