「間違いありません。被害者の方々には一生残る傷を負わせてしまい、本当に深く反省しております。申し訳ありませんでした」
7月17日、名古屋地裁の第901号法廷の証言台に立ったマスク姿の男は、検察官から認否を問われると、うつむき加減でこう話し始めた。公判で明らかになった、新聞・テレビでは報じない“あまりにおぞましい事件の全容”とは――。
女子児童の性的な画像や動画を投稿して共有
今年6月に発覚した“変態教師グループ”による前代未聞の事件。愛知県警少年課が性的姿態撮影等処罰法違反の容疑で逮捕したのは、名古屋市立小坂小学校の教員・森山勇二容疑者(42)と、横浜市立本郷台小学校の教員・小瀬村史也容疑者(37)だった。
男たちは、SNSに自ら盗撮した女子児童の性的な画像や動画を投稿し、共有。互いに感想を述べあいながら“品評会”を愉しんでいた。県警担当記者が解説する。
「今月22日、愛知県警は森山と小瀬村をそれぞれ再逮捕しました。森山は今年6月頃、自宅に女児2人が使っていたリコーダーと赤白帽を持ち帰り、それらに精液を付着。器物損壊の疑いがかけられています。小瀬村は、女児に身体を接触させるなどの不同意わいせつと、着替え中の女児を盗撮した児童ポルノ禁止法違反という2つの容疑がかけられています」
さらに、先に器物損壊罪等で起訴されていた、名古屋市立御劔小学校の元教員・水藤翔太被告(34)も、グループではない山口県の30代男性に盗撮動画を送ったとして追送検。冒頭の台詞は、この水藤の初公判での発言である。司法担当記者が語る。
「水藤の初公判では、検察側の冒頭陳述で主に4つの事件についての詳細が明らかになりました」
1つ目が、“リコーダー事件”だ。
好みの女子児童を見つけ、先回りして陰茎を露出
「2023年5月、水藤は朝早くに教室へ行き、ある女子児童のリコーダーをロッカーから取り出し、机の上に置いて精液を付着。その様子を携帯電話で動画撮影した。また、翌年6月には、自分が担任するクラスとは別の教室に朝早く侵入し、以前から目をつけていた女子児童のリコーダーを探し出して精液を付着させたのです」(同前)
2つ目は、“陰茎露出事件”である。
「24年8月、水藤は散歩中に好みの女子児童を見つけ、先回りして陰茎を露出。同月、車を運転中に同じように好みの女子児童を見つけ、車から降りると、信号待ち中の女子児童に近づき、陰茎を露出。水藤はその様子を自身の携帯で撮影していました」(同前)
3つ目は、“精液給食混入事件”。
「今年1月、担任するクラスが移動教室の隙に、精液を溜めていたビンを取り出し、好みの女子児童の給食スープに混入。その上、その場で自慰行為をして射精し、その精液もスープの中に混入させたのです。ただ、水藤は結局思いとどまり、その精液入りスープを自分のものとして配膳しました」(同前)
そして最後は、“精液放出事件”である。
「この事件も今年1月。電車内で陰茎を露出した水藤は、好みの女子児童を見つけて手淫を開始。射精直前で女子児童に後ろから近づき、リュックサックに精液を放出させました」(同前)
あまりにおぞましい犯行の数々。これが裁判で明らかになった水藤の起訴内容である。
「水藤は、犯行の動機について『性的興奮を得ることに加え、グループに動画を投稿することで承認欲求を満たすため』といった趣旨の発言をしています。グループに所属していなければ、ここまで過激な犯行を繰り返すこともなかったのかもしれません」(同前)
愛知県警は、今なお事件の全容解明に向けて捜査を進めているという。前出の県警担当記者が言う。
「県警は22日に熱田署内に生活安全部長をトップとする異例の捜査本部を設置。74名の捜査員が目下、全力で捜査にあたっています。グループが使用していたのは『エレメント』という英国企業のアプリ。10人前後と言われていたグループのメンバーは8名で、まだ逮捕されていない残りの5人は、今ごろ震えて眠っていることでしょう」
改めて、卑劣な鬼畜教師たちをこのまま野放しにしてはならない。
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「週刊文春」では事件の全貌解明と、日本全国に広がる教師による性加害撲滅について、徹底的に取材を続けます。「文春リークス」の窓口まで情報をお寄せください。
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(「週刊文春」編集部/週刊文春)