再審無罪の女性に県警トップが直接謝罪 一方、“捜査の違法性”を正面から認める発言はなく…西山美香さん「本当にこれでえん罪がなくなるのか」

無罪が確定した女性に、警察のトップが謝罪です。
元看護助手の西山美香さん(45)。応対した相手は滋賀県警のトップでした。
(滋賀県警 池内久晃本部長)「言葉では言い表せないほどのご心労、ご負担をおかけし大変申し訳ございませんでした」
西山さんは、2003年に勤務先の病院で入院患者を殺害したとして12年間服役し、やり直しの裁判で無罪が確定しました。
国(検察)と滋賀県(警察)に対して損害賠償を求めた裁判で、大津地裁は7月17日、“虚偽の供述を警察官が誘導した”など「捜査に違法性があった」として、県に約3100万円の賠償を命じました。
初めて西山さんと両親に直接謝罪した本部長。
(滋賀県警 池内久晃本部長)「(判決で)指摘されている事項につきましては重く受け止め真摯に反省をしている次第でございます。今後より一層、緻密かつ適正な捜査に取り組んでまいりたい」
一方で裁判所が認めた“捜査の違法性”を正面から認める発言はなく、えん罪が起きた原因の検証は「考えていない」としました。
こうした姿勢に西山さんは、一定の謝罪はあったとしながらも”不安はぬぐえない”と話しました。
(西山美香さん)「いつも同じ言葉ばかり言って、本当にこれでえん罪がなくなるのか。今日の言葉を本部長は心に留めて、ちゃんと下の人を指導してほしいと思います」