1000万円以上をだまし取られた札幌市の女性が被害の実態を語りました。
女性にはある日突然、「犬は何匹飼っていますか」と親し気なメッセージが送られてきたといいます。
北海道内で相次ぐ詐欺の手口を取材しました。
(被害にあった女性)「私が話していた人が詐欺師だと言われたときは、楽しく会話をしていたときがあったのでショックでしたね」
被害額は1000万円以上。
投資詐欺の被害にあった札幌市に住む50代の女性です。
ある日突然、何も投稿をしていない自身のSNSのアカウントに、韓国人男性を名乗る人物からメッセージが届きました。
(メッセージ)「犬は何匹飼っていますか?本当にかわいいですね」
(被害にあった女性)「プロフィールの写真で犬を使っているんですけど、犬についての質問だったんです。(日本語にするには)翻訳アプリを使っているんだと言っていました」
1か月近くTikTokやLINEでたわいもない会話が続き、相手に対する警戒心が薄れていきました。
するとー
(被害にあった女性)「いろいろ話をしたので、私がいまお金を必要としているというのを相手はわかったうえで、10万やってみない?という感じになって。(投資は)生活資金のためです」
投資サイトに誘導され、始めてみるとすぐに少額の利益がー
(被害にあった女性)「ここをクリックしてとわかりやすく指示してくるんです」
利益を含めた金額が実際に自身の銀行口座に振り込まれ、相手を信じ切ってしまったといいます。
その後、女性が投資した金額は1000万円以上にのぼりました。
(被害にあった女性)「ほんとに注意していたつもりだったんですよね。お金の話になったときにいったん立ち止まって、冷静になって考えるべきだなと思います」
こうした投資詐欺に限らず、道内での詐欺被害はあとを絶ちません。
道警が公開したのは、70代の女性が警視庁の警察官を名乗る人物と電話でやりとりをする音声です。
(電話)「お世話になります。カネムラです。ちょっと事件の話させてください。重要人物として勾留しなきゃいけない可能性がでてきます」
(被害にあった女性)「あ、そうですか」
これは、警察官をかたる「オレオレ詐欺」の手口です。
じつは道内の特殊詐欺の被害は過去最悪のペースになっていて、被害額はすでに11億円を超えています。
中でも急増していたのが、警察官をかたる「オレオレ詐欺」です。
被害にあった女性はこれまで2000万円以上をだましとられていました。
(電話)「2800万円をいま警視庁の本部でお預かりしている形になりますので、自分でも記録をとってますよね?」
この電話のあと、男が女性の自宅を訪れ、偽の警察手帳などを提示。
さらに500万円をだまし取ろうとしたため、警戒していた警察官がその場で逮捕したということです。
道内で相次ぐ特殊詐欺。
道警は不審に思うことがあれば、警察に相談するよう呼びかけています。