石破首相、自民党役員会で外交日程を先行公表 「続投意欲を強調」見方広がる

自民党総裁の石破茂首相は19日の同党役員会で、インドのモディ首相が今月下旬に来日すると明らかにした。滞在期間中に首脳会談を実施する見通し。官邸での発表に先駆けて党側が外交日程を公表するのは極めて異例だ。
森山裕幹事長が役員会終了後の記者会見で説明した。この日は総裁選前倒しを検討する同党総裁選挙管理委員会も初会合を開催しており、「首相は外交日程に言及することで続投意欲を強調し、党内の退陣圧力をけん制した」(中堅議員)との見方も広がった。官邸は「夏季休暇の時期で官房長官会見や閣議がないなどの事情が重なり、総理発言が先行しただけ」(政府関係者)と“挑発論”の火消しに懸命だ。
モディ首相の来日は、広島市で2023年5月に開催した先進7カ国首脳会議(G7サミット)以来となる。同年7月には菅義偉元首相(衆院2区)がIHIの満岡次郎会長、JR東日本の深沢祐二社長(現会長)ら経済人約100人と訪印。モディ首相と会談し両国の経済交流の強化を約束した経緯がある。