7月の参院選で禁止されている署名運動をインターネット上で行ったとして、埼玉県警は21日、県内企業の労働組合幹部の50代男性2人を公職選挙法違反(署名運動)容疑で書類送検した。ネット上での運動を同容疑で検挙するのは全国初という。
送検容疑は、特定の候補者に関するクイズに答えるウェブ上の入力フォームにアクセスできるQRコードを載せた会報を組合員らにメールなどで送付し、フォーム上で氏名の入力などを求めたとしている。
県警参院選取締本部によると、クイズの設問には候補者の政策や来歴などが盛り込まれ、得点上位者20人にテーマパークのチケットなどの景品が用意されていた。クイズが候補者への投票を訴えかけるような内容だったため、公選法が禁じる投票の依頼などを目的とした署名運動にあたると判断した。
参院選で取締本部は、このほかに投票干渉などの公選法違反容疑で2人を書類送検した。警告は、ポスター掲示方法などの文書掲示違反12件▽ビラの配布などの文書頒布違反8件―――だった。【田原拓郎】