対向車線のバスと衝突し7歳と5歳の姉妹が死亡 母親に禁錮4年を求刑「二度と車を運転しない」 福岡地裁

福岡市で去年8月、軽乗用車を運転中に対向車線にはみ出しバスと衝突し、幼い姉妹2人を死亡させたなどとして過失運転致死傷の罪に問われている母親の裁判で、検察は22日、禁錮4年を求刑しました。母親は法廷で「本当に申し訳ないことをした」と話しました。
起訴状などによりますと、33歳の母親は去年8月18日午前11時ごろ、福岡市早良区で軽乗用車を運転して時速48キロで走行中、カーナビの画面を脇見して前方と左右を注視せず、ハンドルとブレーキを的確に操作しなかった過失により、車を対向車線にはみ出させ、走ってきた路線バスに衝突させたとされています。この事故で、後部座席に乗せていた7歳と5歳の姉妹を死亡させ、バスの運転手と乗客の合わせて4人にケガをさせた罪に問われています。
これまでの裁判で、母親は起訴内容を認め、当時の状況について「長女の歯医者に行くために、いつも通り運転していた。なぜカーナビに目を向けたのか、何回考えても分からない」と説明していました。
22日は福岡地裁で母親の被告人質問が行われ、母親は「ケガをしたバスの運転手や乗客3人に本当に申し訳ないことをした」と謝罪の言葉を述べ「今後は車やバイクを二度と運転しない」と述べました。
検察側は「被告の過失は極めて重大」などとして、禁錮4年を求刑しました。弁護側は寛大な処分を求め、裁判は結審しました。判決は9月24日に言い渡されます。