愛知県豊明市が仕事や勉強以外のスマートフォンの使用を1日2時間にするよう促す条例案を、9月定例議会に提出すると20日に発表したことでSNS上で議論が起こっている。
市はスマートフォンの過剰な使用によって睡眠時間や家族との対話時間が減り、健康や家庭環境に影響を及ぼすと指摘し、使い過ぎを防止する考えを示した。
また小学生以下の使用は午後9時まで、中学生以上の使用は午後10時までとする内容も盛り込む。一方で条例案には罰則や報告義務はない。
市によると全住民を対象に使用時間の目安を示す条例案は全国初。可決されれば10月1日から施行される。20日の会見で小浮正典市長は「一番は健康と睡眠時間の確保で、使い過ぎていないかを考えるきっかけにしてほしい」と述べた。
報道を受けSNS上では議論が起こっている。「依存症や電波の保護のための良い条例」「子供がいる家庭はルールの見直しのきっかけになる」といった賛同の声がある一方で「2時間という制限の根拠が曖昧」「多種多様なライフスタイルを条例で縛る意味が分からない」「他にやることあるだろ」といった否定的な声が多くを占めた。
市にも50件ほどの問い合わせがあり、担当者によると「賛否両論ありました。『よく出した』という声もありますし『こんなことまで言うのはどういうことだ』というお叱りの声もあります。ちょっと否定の声が多いかなという感じです」と説明した。
一方で報道の反響にも驚いているようだ。
「いろいろな議論が出ることは想像していましたし、賛否両論が出て当然だという考えがあった。賛成の意見もありますし、反対の意見もありますので市長の狙いとしては当たったのではないでしょうか。これだけ反響がありますので、議論していただくのはありがたい話かなと思っています」(同)
スマホは現代人にとって必需品なだけに議論は続きそうだ。