23歳男性教諭が児童の前で校長を叱責 モンスター化のきっかけは「些細なやりとり」

相模原市教育委員会は21日、児童の前で校長を大声で叱責したなどとして市立小学校の23歳の男性教諭を減給10分の1(1か月)の懲戒処分にしたと発表した。
発表によると男性教諭は今年5月に学級児童の前で、児童が泣くほどの大きな声で校長を叱責。また6月には事実とは異なる教職員間の不和について児童に話した上で、口止めと取られるような発言をし、児童や保護者を不安にさせたという。他にも繰り返し管理職に業務上の配慮を求め、要求が承諾されない場合は「年休を取る。年休を取る理由は職員間の不和であることを児童や保護者に言う」と管理職を脅し、学習評価に係る業務を遂行せず他の教職員に任せるなど職場の秩序を著しく乱した。また管理責任を問われた校長も文書訓告の処分を受けたことも併せて発表した。
23歳の教諭が児童の前で校長を叱責するという前代未聞のニュースにSNS上では驚きの声であふれた。「子供たちが一番かわいそう」「(教諭)志願者が少ない現状ですが適した人材を選ぶことのできる倍率を保てなければ学校崩壊も近い」と、教師の質や教育現場を危惧する声が殺到。
教育委員会によると男性教諭は昨年採用され、現在2年目。ことの発端は4月に行われた会議中に男性教諭が校長がしゃべっている時に笑ったような表情が見えたことで、別の教諭が「校長先生が喋っている時に笑うことはよくないよ」と指摘したことだった。男性教諭は「自分は笑ったわけではない。そういう指摘をするのは人権意識がない」と主張し、その教諭に謝罪を求めた。
その後、男性教諭は児童の前で「自分が休む理由は、ある教諭からイジメられたことが原因」と説明したという。しかし教育委員会の調査では「(イジメは)なかった」と説明した。
校長の文書訓告の処分については「所属職員が懲戒処分を受けますと管理監督責任を問うことになっております。その関係で校長にも文書訓告をしたということになります」(前同)。
校長は4月の時点で教育委員会に相談しており、今回の処分には同情せざるを得ない。教育者のなり手不足が叫ばれるが、校長になりたいという声も減ってしまいそうだ。