自民党は2日、7月の参院選惨敗を総括する文書を取りまとめ、両院議員総会で報告する。総括文書は、石破首相(党総裁)ら党執行部の責任にどのように言及するかが最大の焦点だ。総会では、首相や、総括後の辞任の可能性を示唆している森山幹事長の進退を巡る発言にも注目が集まる。
自民は総括文書の取りまとめ後、臨時総裁選実施の是非を問う意思確認の手続きに入る。
自民は2日、総会に先立って参院選総括委員会の会合を開き、8月29日に総括委で議論した文書素案の修正を協議する。敗因には、公約で掲げた国民への現金給付の必要性が国民に十分伝わらなかったことや「政治とカネ」を巡る問題などを位置づける見通しだ。
責任論を巡っては、党執行部は「敗北の責任は首相ではなく党全体にある」として、引き続き首相個人の責任は強調しない方向だが、執行部の責任論を棚上げした形になれば総会が紛糾する可能性もある。
一方、森山氏は近く進退を表明する構えで、森山氏が辞任すれば、他の党四役も同調する公算が大きい。党幹部の辞任が相次げば、首相の進退判断に影響を与えるのは必至だ。