マンションや一軒家が並ぶ閑静な住宅街で1日、突然の凶行が起きた。多くの小中学校が新学期を迎えたこの日、男が一時、逃走したこともあり、学校関係者や保護者らに緊張が走った。
「今日から新学期の子供が心配なので…」
近くに住む60代の公務員男性は不安そうな様子で、現場を見に来た。近くでアパレル店を営む30代男性は「ニュースを見て、まさか現場がこんなに近い場所だとは思わなかった。普段はこんなことが起こる場所ではない」と驚きを隠せない様子だった。
事件を受け、世田谷区教育委員会は1日午後2時45分ごろ、全ての区立小中学校の校長らにメールなどで注意を呼び掛けた。区立小中学校では1日に始業式が行われ、事件当時、多くの生徒・児童は下校済みだったとみられるが、下校前の子供がいれば、保護者に引き渡すまで学校にとどめ、子供たちが帰宅後に部活で再登校することは控えるよう求めた。
保護者にも同様にアプリを通じて注意喚起したほか、現場近くの小学校教員が公園を見回り、児童がいないかを確認するなどの対応も行った。
逃走した男が同日夕に羽田空港で身柄を確保されると、朝の散歩で現場を通るという70代男性は「これで安心して寝られる」と胸をなでおろした。(市野沢光、長谷川あかり)