体の右は雄・左は雌のノコギリクワガタを展示…数万匹に1匹の突然変異、生殖能力なし

島根県大田市三瓶町の県立三瓶自然館サヒメルで、体の右半分が雄、左半分が雌のノコギリクワガタが展示されている。
ノコギリクワガタは顎を含めて雄側が体長4.3センチ、雌側は3.3センチ。顎の大きさや脚の長さが左右で異なり、雌雄モザイクと呼ばれる。雲南市加茂町の加藤悠太さんが7月14日、同市木次町の勤務先の敷地内で発見し、「珍しいので、展示に役立ててほしい」と申し出たという。
サヒメルによると、突然変異が原因と考えられ、数万匹に1匹程度の割合とされる珍しい個体だ。生殖能力はなく、寿命は1シーズン程度とみられる。本館ロビーに設置したケース内で展示しており、夜行性のため、日中は木陰などに隠れている様子が観察できる。
子どもよりも大人に人気といい、昆虫を担当するサヒメルの皆木宏明研究員は「自然や昆虫に興味を持つきっかけになれば」と話している。
ノコギリクワガタは無料で見られる。火曜休館(火曜が祝日の場合は次の平日休館)。問い合わせはサヒメル(0854・86・0500)。