違法薬物事件を巡り、福岡県警がサントリーホールディングス(HD)の新浪剛史代表取締役会長(66)=1日付で辞任=の自宅を家宅捜索していたことが2日、捜査関係者への取材で分かった。県警が慎重に捜査している。
捜査関係者によると、麻薬取締法違反事件の捜査の過程で、大麻の有害成分「テトラヒドロカンナビノール(THC)」が含まれているサプリメントを、新浪氏が米国から輸入した疑いが浮上。県警が8月22日に同法違反容疑で東京都内の自宅を捜索したが、新浪氏は「知人女性が一方的に送ってきた」と供述し、関与を否定した。県警は女性が注文したとみている。捜索でサプリメントは見つかっておらず、簡易の尿検査も陰性だったという。
THCは昨年12月の改正法施行により、麻薬取締法上の「麻薬」に位置付けられ、同法の適用対象になった。
サントリーHDは2日の記者会見で、新浪氏から「適法であるとの認識の下に購入した」との説明があったと明らかにした。ただ捜査中であることを理由に、詳細については答えなかった。 [時事通信社]