平デジタル相が麻生氏批判=派閥領袖の発言「先祖返り」

自民党総裁選前倒しの是非を巡り、5日の閣議後記者会見で石破内閣の閣僚から発言が相次いだ。石破茂首相(党総裁)に近い平将明デジタル相は、麻生太郎党最高顧問が麻生派会合で総裁選前倒しを求めると表明したことを受け、「自民党が先祖返りする」と批判した。
麻生氏は派閥メンバーに同調は求めなかったが、平氏は「派閥の領袖(りょうしゅう)が発言して流れができるということだと、結局派閥を残した人たちが得をする」と指摘した。麻生派は派閥裏金事件後も唯一存続している。
阿部俊子文部科学相は「現時点で前倒しを求めることは考えていない」と明言。首相を支持する村上誠一郎総務相は米関税措置や災害への対応を挙げ、「政治空白」をつくらないための政権継続の必要性を強調。内閣支持率の上昇にも触れ「首相の努力の結果が国民に浸透しつつある」と語った。
小泉進次郎農林水産相は、首相側が総裁選前倒し論へのけん制でちらつかせる衆院解散に関し、「党内の一致結束が一番重要だ」と否定的な考えを重ねて示した。 [時事通信社]