学歴詐称疑惑で不信任決議の田久保真紀・伊東市長、市議会を解散…議長「大義なく怒りしかない」

静岡県伊東市の田久保真紀市長(55)が「東洋大卒」と学歴を偽ったと指摘されている問題で、市議会から不信任決議を受けた田久保市長は10日、市議会を解散した。市議選は40日以内に行われることになる。10月19日実施の公算が大きい。
田久保市長はこの日午前10時、市議会議長室で、中島弘道議長に市議会を解散する通知を手渡した。淡々と「議会を解散する」と通知を読み上げただけで、理由などは一切説明しなかった。
伊東市選挙管理委員会によると、通知を受けた段階で解散となる。通知を手に中島前議長は「大義なき解散で怒りしかない。多くの市民も納得のいくものではない」と強く批判した。
その後、田久保市長は記者の取材に応じ、「議会の初日に不信任決議されたので解散を選んだ。最終日まで議会が審議をしていたら、違う判断もあったと思う」と語った。
地方自治法によると、市議選後に、議員の3分の2以上が出席し、その過半数の賛成で再び不信任決議案が可決されると、田久保市長は失職し、50日以内に市長選が行われることになる。
市議会は今月1日、市議会の調査特別委員会(百条委員会)での調査や東洋大の記録などから、田久保市長の証言を虚偽と認定し、不信任決議案を全会一致で可決。市長は11日までに議会を解散しなければ、失職することになっていた。