タレントで放送作家の新野新さんが、死去していたことが2日、分かった。90歳。新野新さんの門弟一同として、発表された。
新野さんは9月25日、大阪市内の病院で老衰のため永眠した。葬儀・告別式は近親者のみで執り行った。また、お別れの会は生前に行っており、予定はない。
新野さんは1958年、早稲田大学卒業後、北野劇場の演出助手を経て創成期の民放テレビで放送作家として活躍。その後、タレントとしての活動に軸足を移していた。
代表作は、深夜ラジオに革命を起こしたといわれるラジオ大阪「つるべ・新野のぬかるみの世界」。タレントとしてはABCテレビ「晴れ時々たかじん」、読売テレビ「今夜なに色?」にも出演していた。著書に「上方タレント101人」「笑ほど素敵な商売はない」「父のくしゃみ」「雲の別れ 面影のミヤコ蝶々」などがある。
今年6月には卒寿のお祝いとして、新野さんの半生を本人の証言と著名人の証言を交えて綴った「小バラ色の人生 新野新で語る大阪放送界史」を出版している。
3番弟子で、京都光華女子短期大学の教授でもある鹿島我は本紙の取材に対して「とことん優しく、面倒見のいい師匠でした」と悲しみをこらえて話した。