大阪府東大阪市の建物で複数の刺し傷がある女性の遺体が見つかった事件で、大阪府警は2日、殺人容疑でこの建物に住む自営業、永久寛史(ながひさひろし)容疑者(51)を逮捕した。容疑を認め、「感情が一気に暴発してしまい、殺意を持って刃物で刺した」と供述しているという。
府警によると、女性は住居不詳の無職、佐藤ありささん(33)で、容疑者の元交際相手。令和4年6月以降、容疑者から胸ぐらをつかまれるといった暴行を受けたり、口論になったりしたとして計5回、110番や交番への申告があった。いずれもけがはなかった。女性は事件化を望まず、府警枚岡署が容疑者を口頭注意するなどしていたという。
逮捕容疑は1日午前11時半~午後1時35分ごろまでの間、東大阪市箱殿町の自宅で、女性の腹部などを刃物で複数回突き刺し、死亡させたとしている。女性には十数カ所以上の傷があるといい、司法解剖して詳しい死因を調べる。
府警によると、永久容疑者は1日午後1時35分ごろ、「人を刺した」と枚岡署に出頭。同署員が建物に駆けつけたところ、3階一室の床の上で血を流して倒れている女性を見つけた。
現場は3階建てで、1階が飲食店、2階以上が居住スペース。現場の部屋からは、血のようなものが付いた包丁が見つかっていた。