東急田園都市線・大井町線、運転再開の見通し立たず…梶が谷駅での衝突・脱線事故で始発から一部で見合わせ

5日午後11時5分頃、東急電鉄田園都市線・梶が谷駅(川崎市高津区)で列車同士の衝突、脱線事故があった。けが人はなかった。事故の影響で同線は6日の始発から鷺沼―渋谷駅間、並走する東急大井町線の溝の口―二子玉川駅間で運転を見合わせている。これらの区間については午後3時現在、運転再開の見込みは立っていない。
東急電鉄などによると、梶が谷駅の留置線にとどまっていた回送列車(10両編成)に、中央林間発渋谷行きの上り列車(10両編成)が衝突。回送列車の最後尾の車両が脱線した。列車の乗客・乗員151人と、回送列車の乗員3人にけがはなかった。
回送列車は事故の直前、留置線に向けて走行し、所定の停車位置より手前で停止していた。その際、車両の一部が留置線上からはみ出した状態だった。列車の運転士は回送列車が通常より近い位置に止まっていることを確認して非常ブレーキをかけたが間に合わなかったという。本来なら列車側の自動列車制御装置(ATC)が作動して衝突前に停止するはずで、何らかの理由でATCが正常に作動しなかった可能性がある。
国の運輸安全委員会は6日、鉄道事故調査官を現場に派遣した。