大阪・ABCテレビのニュース情報番組「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(土曜・前9時30分)が25日、生放送され、高市早苗首相の内閣発足を取り上げ、経済安全保障相(「外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣」を兼務)として初入閣した参議院議員の小野田紀美氏についてトークを展開した。
政治ジャーナリストの青山和弘氏は、まず以下のように解説した。
「前回の参議院選挙で参政党が『日本人ファースト』というのを掲げて躍進したのは、外国人問題に対して、今まで自民党がちゃんと取り組んでこなかったというところがあった(のも一因)。ここを高市さんがやるということで(党内でも)最も保守派で、ある意味、外国人問題に対して意識の高い小野田さんを、まさにこの担当につけた」
つまり有権者の関心が高い外国人問題に関して、失った保守層の支持を回復させるための切り札として、小野田氏を起用したのだと分析した。
一方で参院選当選2回で42歳という若さ。政治的手腕は未知数だ。青山氏は、このようにまとめた。
「外国人問題っていうのは、決して法務省だけでも警察庁だけでもなくて、いろいろ(省庁を)またがるんですね。この調整をやるというところに、小野田さんみたいな、いわゆる(思想的に)最も強い(人を登用した)。ただ、まだ当選2回で若いですから。政治的な実力は、じゃあどこまでの調整力があるのか、未知数なんですね。ただ、非常にメッセージ性を強く出した人事だと思います」
続いて京大大学院教授の藤井聡氏が以下のように述べた。
「まず、経済安保と外国人共生担当大臣というと、ちょっと関係なさそうに見えますけども、経済安保っていうと、外国からのある種のインベージョン(侵略)…影響というものを排除して、日本の国益を守るっていう話ですから、似てるんですよね。だから、広い意味で安保の外国人問題バージョンと経済バージョンということで、この両者はすごく重なっている。この2つが重なっていると、すごくいいと思います」
小野田氏が兼務する“両輪”の類似性を語って、高市首相の人事をたたえた。
「さらに小野田さんはアメリカ生まれ。お母さんが日本人で、お父さんがアメリカ人。ある時まで、アメリカ国籍と日本国籍(の両方)を持たれてたんですよね。これ『国会議員としてどうやねん』という議論になったときに、小野田さんは『分かりました』ということで、アメリカの国籍を放棄されて、フェイスブックに『自分の国籍、こうですよ』ということを出された。外国人と日本人の境界をしっかり分かっている方なんですよ。外国人とは何か、日本人とは何かって、その形式に基づいて、この安保、外国人問題を含んでやるっていうのは、非常に期待できると思います」
小野田氏に関しては、2016年の参院選での初当選と前後し、二重国籍問題が浮上。その後、米国籍放棄の手続きを進め、翌17年、自身のSNSに「アメリカ国籍喪失証明書」の画像を投稿した。