自維連立をゼロから構築 フィクサーは「泉州のおっちゃん」首相を「サナエちゃん」と呼ぶエンちゃんって誰

大阪・ABCテレビのニュース情報番組「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(土曜・前9時30分)が25日、生放送され、高市早苗首相の内閣発足を取り上げた。自民党と日本維新の会とを連立政権樹立に導いた陰の功労者として、番組では、ある政治家をピックアップした。
維新は連立の枠組みの中で、閣僚、副大臣、政務官を出さない閣外協力を選択。一方で維新国対委員長の遠藤敬氏が「連立合意政策推進担当」として首相補佐官に任命された。政治ジャーナリストの青山和弘氏は「この人は、維新と自民との連立を完全に陰で成立させた最もな功労者。なので(維新としては)この人は官邸の中に入れ、連絡調整係をちゃんとこっち側…江戸に置いておくという感じですね」と解説した。
さらに松井一郎前大阪市長のX(旧ツイッター)による「(遠藤氏は)誰とでも友達になれる懐の深い人」という投稿を紹介。そして元衆議院議員の宮崎謙介氏が以下のように続けた。
「陰でエンちゃんと呼んでます。表では遠藤先生って言ってますけど。吉村(洋文・大阪府)知事の言葉を借りて言いますと、みんなの共通認識ですけど『泉州のおっちゃん』なんですよ。もうその辺にいそうなおっちゃん。誰とでも仲良くできるというのは本当にその通りで。私、(9月に)『(岸和田)だんじり祭り』に遠藤先生に呼ばれて行ったんですよ。『いろいろ盛り上がるメンバー呼んどいたから』って。私も妻(金子恵美氏)を連れていって。三浦瑠麗さん(国際政治学者)とかもいて、あと、あのエッフェ…エッフェル…何だっけあの人? あの、松川るいさん…」
話がそれかけたところを、MCの東野幸治に「何で『エッフェル』の方で覚えてるんですか」とツッコまれ、宮崎氏は両手を合わせて平謝りしつつ、言葉をつないだ。
「松川さん(自民党の参院議員)もいらして(笑)。でね、そこに保守ばっかり固めたのかなと思ったら、何と蓮舫さん(立憲民主党の参院議員)がいたんですよ。ちょうどその1か月前ぐらいに、メディア上で金子と蓮舫さん、バチバチやったってのがあって。すごい寒い空気になって。でも遠藤さんはひとり笑っているという。そういう、みんなと仲良くなれるのは政治の世界では大事」
遠藤氏が保革問わず、太く幅広い人脈を持っていることをうかがわせた。
続いて青山氏が以下のように述べた。
「最初、小泉さんと維新(が蜜月)って言ってたんだけど、ちゃんと遠藤さんは、総裁選の期間中に高市さんと飲んでる」
ゲストが「へ~!」と感心する中、宮崎氏も「『サナエちゃん』って呼んでるんですよ。『サナエちゃんが~』って」とうなずきつつ、以下のように暴露した。
「小泉さんじゃなくて高市さんになった瞬間に、維新がみんなガックリきたんですよ。もう本当に握ってたんで。小泉新総理で維新と連立って握ってた」
東野が目を見開いて「完全に握ってた?」と確認すると、宮崎氏は「私の取材では完全です。完全中の完全です」と断言。東野に「俺が言うのもナンやけど、口軽すぎるやろ」とツッコまれたが、こう続けた。
「これは『言っていい』って言われてるんで。で、エンちゃんに『高市さんになっちゃいましたね』って(メッセージで)言ったら、ガッカリマーク(の絵文字)が来たんです。でも、その日にもう萩生田さん(光一・自民幹事長代行)から…仲いいんですよね…エンちゃんとこに連絡がいって。そこからゼロから、エンちゃんしかいなかったんで(維新で)高市さんと話せる人が。そこから今のこの(連立)劇が始まったので、エンちゃんはすごいんです」
最後は青山氏が「で、補佐官になるということにつながるんですね」とまとめると、レギュラーメンバーのほんこんが「エンちゃん(番組に)呼んだらええねん」と笑わせていた。
遠藤氏は大阪・高石市出身で大産大付高卒。「サナエちゃん」と呼ぶ高市首相の8学年下の57歳。岸和田市、泉大津市、和泉市、高石市、泉北郡の泉州北部を区域とする大阪18区から、衆院選に比例復活なしで連続5回当選している。