高市早苗首相のスキンシップに注目が集まっている。高市氏は10月30日から11月1日にかけて、韓国・慶州で開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議に出席した。話題となったのは高市氏のコミュ力だ。「距離が近すぎる」「失礼」との指摘もあるが海外では受け入れられている。
首相就任直後にトランプ米大統領が来日。高市氏とトランプ氏が腕を組んで歩く姿や、米軍横須賀基地で高市氏がトランプ氏の隣でピョンピョンと飛び跳ねる様子に「媚びている」との批判が巻き起こったことは記憶に新しい。
APECでも高市氏の振る舞いが話題となっている。特にチリのガブリエル・ボリッチ大統領とのスキンシップだ。高市氏はイスに座るボリッチ氏に右隣から近づき、肩に腕を回して顔を近づけ話し込んだのだ。この部分の動画がSNSで拡散。「仕事でこの態度は失礼」「距離感おかしい」などと批判されていた。
もっともボリッチ大統領は1日、「今朝、韓国で、日本の首相@Takaichi Sanae氏と会談しました。彼女に対して、チリを代表して、同国史上初めて女性がこれほど高い責任を担うことになったことに対し、お祝いの意を伝えました」とXに投稿した。さらに高市氏から肩に腕を回されたシーンの動画を添付し、しかもBGMにAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」を使用。高市氏の距離感を受け入れていたのだ。
この投稿のコメント欄ではちょっとした議論も起きている。日本人ユーザーから「チリではこのようなジェスチャーは無礼と見なされますか」との質問があり、チリ人と思われるアカウントが「チリでは話題にもならず、ごく普通のことです」と返答するなど問題ナシという意見が多かった。
石破茂前首相は1年前のAPECでイスに座ったままスマホをいじるなどしていたことが批判されていた。高市氏は石破氏の失敗を反面教師にしていたと思われるが、距離の近さは天然かもしれないという。
出版関係者は「10年以上前のことですが、インタビューの際に高市氏の距離の近さを感じました。膝が当たるんじゃないかっていう距離感でしたが、媚びるとかそういうのではなく自然な感じで違和感はありませんでした」と振り返った。
高市氏は飲み会が苦手でコミュニケーション能力に不安ありと指摘されていたが、外交では予想外の陽キャぶりを発揮している。これが日本にとっていい結果になるかどうかだ。