栃木県は7日、紅葉期の渋滞が問題化している日光市の「いろは坂」にある県営の明智平駐車場を試験的に閉鎖した実証実験について、渋滞を緩和する一定の効果が見られたと明らかにした。通過時間を100分以上短縮するケースも確認された。
県は3連休だった今月1~3日に同駐車場を閉鎖。交通量が最大だった連休中日の2日と、前年の中日を比較した。県交通政策課によると、午前中に路線バスがいろは坂(全長9.5キロ)を通過するのに要した平均時間は59分で、前年の2時間48分から100分以上短縮された。
一方、2日午後については激しい混雑が発生。中禅寺湖周辺の駐車場が飽和状態となり渋滞が発生したとみられるという。県は実験の検証を進め、渋滞緩和に取り組むことにしている。
いろは坂は日光市街地から中禅寺湖に続く道で、つづら折りの山道で知られる。同駐車場はつづら折りが終わる付近にあり、入ろうと待機する車列ができて車の流れを妨げていると指摘されている。【池田一生】