木原稔官房長官は20日の記者会見で、昨年7月に対米輸出契約を結んだ航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)について、引き渡しを完了したと明らかにした。ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援で米軍のミサイルが不足する中、提供を要請されていた。日本としてウクライナを間接的に支援することにつながる。
輸出の時期や数量は「自衛隊や米軍の運用に関わる」として回答を避けた。木原氏は「日米同盟強化に資するとともに、わが国の安全保障とインド太平洋地域の平和・安定に寄与する」と強調。今回の売却に際し、米軍の在庫補完を目的とし、第三国に提供しないことを確認したと説明した。 [時事通信社]