参政党の梅村みずほ参院議員(47)が27日、X(旧ツイッター)を更新。党のボードメンバー(役員)から解任されたことを受け、声明を発表した。
神谷宗幣代表は26日、国会内で開いた党の定例会見で、梅村氏のボードメンバー解任を発表。梅村氏は参院国対委員長の職も辞任し、安藤裕・幹事長兼政調会長が3つ目の兼任となる。いずれも25日付。
梅村氏は「記者会見にて神谷宗幣代表から発表がありましたように、昨日をもって参政党ボードメンバーおよび参議院国対委員長の任を解かれましたことをご報告申し上げます」と切り出した。
「週刊誌の取材に個人として応じガイドラインに逸脱してしまったことは大変不甲斐なく、また党員の皆さまをはじめ日頃から優しく温かく応援してくださっている皆さまや仲間たちにさぞご心配をおかけしただろうことを思うと胸が痛み、心よりお詫び申し上げる次第です」と記述。
「しかし、国難とも言うべき今、後ろを向いている時間も肩を落としている時間もございません。明日からまた参政党の一議員として再出発。岩本まな議員と一緒に厚労委員会の質疑に立ちます」とつづった。
神谷氏は会見で梅村氏の解任理由について「党内の情報について、かなり管理をしっかりするよう言明し、注意もしていたが、党のガイドライン通りに行動されなかった。わが党としては非常に大きなことだ」と、理由を述べ「故事に例えるなら、『泣いて馬謖を斬る』ですよ」と、苦渋の判断だったことを強調した。
梅村氏をめぐっては、一部週刊誌で同党政調会長補佐を務める元自民党衆院議院の豊田真由子氏との間で、国会議事堂内の仕事スペースをめぐり、梅村氏から地下スペースの使用を勧められた際に豊田氏が「激高した」などと報じられた。これに党側は25日、公式サイトを通じ、豊田氏に週刊誌から質問状が寄せられたとした上で、不当な印象操作による信用、名誉毀損(きそん)を回避するために、回答書を先行公開し、経緯説明していた。
記者から、今回の梅村氏に対する党の対応は、週刊誌に取材に応じたことなのか、外に出るべきではない情報を出したことなのか、虚偽の情報を話したことなのか、何が問題だったのかと問われた神谷氏は、詳細は避けながらも「『合わせ技一本』みたいな感じですね。いろいろ注意はしていたけれどちゃんと聞いてもらえず、記事も出ている。すべてトータルに、ボードメンバーとしては困りますということ」と述べ「犯人捜しをするつもりはないが、うわさ話みたいなものが広がらないようにしないといけないと言っていたが、従ってもらえなかったというところに問題があると思っている」とも口にした。
そして「(梅村氏が)インタビューに答えているものがオンライン(の週刊誌記事)に載っている。我々からしたら、なんで事実と違うことが出るのかということ」と述べ、「党首討論もさせてもらえるような政党になっており、発言は重い。特にボードメンバーは、より、注意しないといけない」と強調。「『しょうがないよね』にしてしまうと、残りの17人に示しがつかなくなるし、ガバナンスがきかなくなる。これをやったから、ではなく、注意を聞いてもらえなかったというところは、指示系統が壊れてしまう。そこを問題視している」と訴えた。
神谷氏はその上で「故事に例えるなら、『泣いて馬謖を斬る』ですよ。梅村さんは一生懸命やっていただいているし、党員の支持もある方。そういう方を外すのは、党にとってけしていいことではない」とした上で、「決めたルールを守らないと組織や集団は維持できない。そこに関して、『泣いて馬謖を斬った』と書いていただいて結構です」と繰り返した。