2日からは医療機関を受診する際、原則としてマイナ保険証か資格確認書の提示が必要となります。移行前の最終日となった1日も移行にためらいの声が聞かれました。
1日朝、マイナンバーカードセンターの前で営業開始を待つ人の列。
藤田歩実記者・南海放送
「あす、従来の保険証が期限を迎えるということで、手続きに訪れる人の姿が見られます」
窓口はほぼ満席。待機スペースにも多くの人が。
1日で従来の保険証が期限切れに。2日から「マイナ保険証」への移行がスタートします。
受付
「マイナンバーカードの手続きですか? 順番にご案内します」
移行前の最終日、マイナンバーカードを求めてセンターに駆け込む人が多く見られました。
手続きに来た人
「病院行くのに必要になるので来ないとダメなんで来ました。普通の保険証でいいかなと思っていたけど、これが必要になったら作っておいた方が」
手続きに来た人
「作らないといけない感じだったので今のタイミングで作った」
マイナ保険証への移行が進む中、大阪にあるクリニックでは――
「きょうは普通(従来)の青い保険証。(病院で)手間かかるんならマイナンバーカード(マイナ保険証)にしようかなと」
マイナ保険証への移行にちゅうちょする人が。
都内の薬局でも――
従来の保険証を使う人(70代)
「携帯でやろうとするとしんどい。細かくて。保険証、今までも持ってたからこれに慣れている年寄りは。紙に」
ことし10月時点でマイナ保険証の利用率はおよそ4割。半数以下にとどまっていますが、マイナ保険証には患者と病院にメリットが。
従来の保険証の場合、初診だと氏名や生年月日などの個人情報は手作業で入力していました。
マイナ保険証の場合は――
「(Q.カードかざすだけ?)かざして同意していただければ過去の受診歴そういったのが見られる」
患者の情報がすぐに医療機関で共有されます。
有明ファミリー薬局薬剤師・小林和正さん
「いろんな病院を受診されている方とかに関しては似たような薬とか追加で処方されてしまうケースも現場ではありますので、もれなくチェックできるという可能性は患者さまにとってメリット」
患者のデータを把握することでよりよい医療を提供できるといいます。
2日から本格的に移行となる「マイナ保険証」。2日以降はこれまでの負担額で受診するには「マイナ保険証」、もしくは「資格確認書」の提示が必要です。
一方で、切り替えに間に合わない人のために“特例の措置”も。
厚生労働省によりますと、「マイナ保険証」への移行の混乱を防ぐため、来年3月末までは従来の保険証、もしくは、組合などから配布された「資格情報のお知らせ」を提示すれば、これまでの負担額のまま、受診できるということです。
厚労省はマイナ保険証への切り替えなどを呼びかけています。