“つり目”騒動で駐日フィンランド大使館が首相の謝罪伝えるも「国内で発表した?」ツッコミ殺到

駐日フィンランド大使館が18日までに公式Xを更新。同国の国会議員らがSNSでアジア人を揶揄(やゆ)するポーズとされる、両手の指で目尻を引き上げる“つり目”写真をアップした騒動をめぐって、同国の首相のおわびの言葉を伝えた。
一連の騒動は、ミスコンテスト「ミス・フィンランド」でグランプリとなった女性が、SNSでアジア人を揶揄(やゆ)するポーズとされる、両手の指で目尻を引き上げる“つり目”写真をアップし騒動化。女性が「ミス」の資格を剥奪された。すると、フィン人党の国会議員が、女性に連帯を示す形で自身の“つり目”写真をアップしていた。
同アカウントはペッテリ・オルポ首相の言葉を紹介。「個々の国会議員による最近の侮辱的なソーシャルメディアの投稿に対して、心からお詫び申し上げます。こうした投稿は、平等とインクルージョンを大切にするフィンランドの価値観を反映していません」と謝罪。
続けて「人種差別、あらゆる差別は、フィンランド社会にあってはならないものです。フィンランド国内、そして国外にいるすべての友人に向けて、フィンランド政府は人種差別を真剣に受け止め、この問題と闘う決意をお伝えします。フィンランドは常に、改善に向かって尽力します。この点において、政治家には模範となる責任があります」とつづった。
このポストに対し「で、その議員に何をするって?表向きかっこよく非難して終わりですか?」「これと同じ内容の文書をフィンランド語でフィンランド国内向けに発表されているのでしょうか?」「でも吊り目ポーズが侮辱的だって言ってないなコレ」などの声が寄せられている。
これまでにも欧米では同様の騒動が繰り返されており、今年8月にはスイスの時計大手、スウォッチ・グループはアジア系の男性モデルが両方の目尻を指で引き上げるようなポーズをした画像を使用した広告を掲載したが、その後、取り下げて削除し、謝罪する騒動があった。
◇ ◇ ◇
以下、投稿全文。
私は一年前、日本を訪問する機会に恵まれました。日本、そして日本の皆様に対して深い尊敬を抱いています。フィンランドと日本は、長年の良好な関係を築いています。
個々の国会議員による最近の侮辱的なソーシャルメディアの投稿に対して、心からお詫び申し上げます。こうした投稿は、平等とインクルージョンを大切にするフィンランドの価値観を反映していません。
人種差別、あらゆる差別は、フィンランド社会にあってはならないものです。フィンランド国内、そして国外にいるすべての友人に向けて、フィンランド政府は人種差別を真剣に受け止め、この問題と闘う決意をお伝えします。フィンランドは常に、改善に向かって尽力します。この点において、政治家には模範となる責任があります。
連立政権を組む政党の会派代表は、個々の議員による行為について議論しました。会派代表は共同で、侮辱的で不適切な行為を非難しています。
フィンランド共和国首相
ペッテリ・オルポ