多摩動物公園でオオカミ脱走、正門近くで職員が捕獲…園内で4時間避難した4歳「つかれちゃった」

東京都日野市の多摩動物公園で28日朝、飼育しているタイリクオオカミ2頭のうち、1頭が展示エリアから逃げ出した。同日午後2時20分頃、正門近くの園内の雑木林で職員が麻酔銃を使ってオオカミを捕獲した。来園客を屋内などの安全な場所に避難させ、けが人はなかった。
園によると、脱走したオオカミはメスのスイ(2歳)。開園後の午前10時頃、来園客が観覧する場所にスイがいるのが見つかった。園内には当時、約1800人の来園客がいた。
来園客らによると、午前11時前に園内の放送で「オオカミが脱走しているので、避難してほしい」との呼びかけがあり、園の外や、園内の施設に避難した。入り口には「オオカミ脱走のため入園出来ません」と書かれた紙が貼り出され、この日は休園になった。
ヨーロッパなどに生息しているタイリクオオカミは、体長105~160センチ、体高72~85センチ。肉食で鹿やイノシシ、ウサギなどを食べる。園は「来園者の方々、来園を予定されていた方々にはご迷惑をおかけし、大変申し訳ありません」とのコメントを出した。
東京都福生市から家族で訪れ、園内で約4時間にわたって避難した児童(4)は「つかれちゃった」と話し、ぐったりとした様子だった。
茨城県日立市から家族で訪れ、すぐに園の外へ避難した小学2年の児童(8)は「ライオンやユキヒョウを見るのを楽しみにしていたのにがっかり」と話した。