山梨県の大月市と上野原市にまたがる扇山(1138メートル)で8日に発生した山林火災は、自衛隊も参加して9日も消火活動が行われたが鎮圧に至らなかった。焼損面積は約16ヘクタールに及んだ。火が麓の集落まで50メートルに迫った場所もあり住民らは2日目の不安な夜を過ごすことになった。
上野原市消防本部によると、出火したのは山の中腹付近とみられ、積み上げられた木材が激しく燃えていたという。普段は火の気のない場所で、警察や消防は火の不始末や人為的に付けた火が燃え広がった可能性もあるとみて調べる。
9日は県の災害派遣要請で出動した自衛隊ヘリや、山梨県防災ヘリなどが上空から放水するなどした。上野原市は現場周辺の76世帯143人に8日午後から避難指示を出し、9日も継続された。
市内では乾燥して火災が発生しやすい状態が続き、元日から「林野火災注意報」が発令中だった。甲府地方気象台によると、10日夕に場所によっては雨や雪が降る可能性があるが、県内全域で空気の乾いた状態が続く見込み。
同市犬目のパート従業員岡部都さん(73)は「8日夜は家の方に火が来ないかと心配でなかなか寝付けなかった。少しでも早く鎮圧してと祈るような気持ちだ」と疲れ切った様子で話した。