外国の運転免許証を日本の免許証に切り替える「外国免許切替(外免切替)」制度の審査が昨年10月に厳格化されたことで、静岡県内の運転免許センターでの合格率が大幅に低下している。県警によると、学科試験の合格率は約9割から改正後の1か月間で4割以下に落ちていた。県内の自動車学校では、試験対策の講習内容を見直す動きも出ている。(栗山泰輔)
外国人が日本で運転する方法は、〈1〉「道路交通に関する条約(ジュネーブ条約)」の加盟国が発行した国際免許証〈2〉日本と同水準の免許制度の国・地域の免許に日本語の翻訳文を添付〈3〉外免切替などで日本の免許を取得――の三つだ。
しかし、外免切替で免許を取得した外国人による交通事故が相次いだことを受け、住所確認が厳格化されたほか、学科試験や運転試験の合格基準も引き上げられた。
学科試験である「知識確認」では、従来はイラスト問題10問で70%以上が合格基準だったが、見直し後は多言語で作られた文章問題50問で90%以上を合格基準とした。また、運転試験である「技能確認」では、横断歩道の通過方法や踏切の一時停止などの新しい課題が追加されたほか、審査基準も厳しくした。
県警運転免許課によると、見直し後の昨年10月中の学科試験の合格率は、見直し前の2024年の93・3%から36・5%まで低下。運転試験では24年の17・3%から6・4%に低下した。
審査が厳格化された一方で懸念されるのが、受験期間の長期化だ。同課によると、個人差があるものの受験者が外免切替で免許を取得するまで3か月ほどを要するという。
繰り返し受験する外国人に対応するため、県警は、通常の免許更新に従事する運転免許センターの職員を外免切替担当者として柔軟に運用している。
静岡県富士自動車学校(富士市)では、昨年5月から外免切替の運転試験対策の専用の講習を実施している。試験に不合格になり運転免許センターに勧められて訪れる人もいるという。
審査の厳格化後、同校は講習内容を見直した。外免切替の試験対策の担当者は「講習は3時間以上で設定した。試験に合格するだけでなく、事故や違反をしない運転手になってもらいたい」と話した。