自民の公約原案、食品の消費税2年限定ゼロ「検討加速」…投資のための新たな予算枠も設定

自民党が「27日公示―2月8日投開票」の日程で行われる衆院選で示す政権公約の原案が20日、判明した。食料品を2年間限定で消費税の対象外とする減税策の検討を加速すると明記した。国による投資を拡大するための新たな予算枠の設定など、高市首相(自民党総裁)が重視する「責任ある積極財政」を推進するための方策も並ぶ。
公約原案では「大胆かつ戦略的な『危機管理投資』と『成長投資』を進め、『強い経済』を実現する」など、積極財政を前面に打ち出した。投資のための新たな予算枠を通じ、予想される税収増を見込んだ複数年度の財政出動を可能にすると主張した。
消費税減税を巡っては、今後設置を目指す与野党による「国民会議」で「財源やスケジュールなど実現に向けた検討を加速する」と説明した。自民は昨年7月の参院選公約では、消費税減税を掲げなかったが、日本維新の会との連立政権合意書には、食料品対象の消費税減税策を「視野に検討」と記していた。
連立合意に沿うものとしては、維新が求める副首都構想の実現法案や、1割を目標に衆院議員定数を削減する法案の成立を掲げた。
外交・安全保障では、日米同盟を基軸に「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想を強力に推進すると表明。緊張が続く中国との関係に関しては「建設的かつ安定的な関係構築を目指す」とした上で、「挑発的な行為には冷静かつ毅然(きぜん)と対応する」と訴えた。
防衛装備移転3原則の運用指針が定める輸出可能な装備品の「5類型」の撤廃も盛り込んだ。制約を緩和し、防衛装備品の輸出促進を図る。
他国からの経済的な威圧に屈しない体制を築くために、レアアース(希土類)などの重要鉱物の安定供給確保も挙げた。鉱山開発支援などを進める。インテリジェンス(情報収集、分析)関連では、外国の情報収集を担う「対外情報機関」を設置するとした。首相が持論とする旧姓の通称使用の法制化にも触れた。
自民は21日に公約を正式決定し、公表予定だ。
首相は20日の党役員会で、「責任ある積極財政による大きな財政政策の転換に信任をいただけるよう全力を尽くしたい」と語った。