日本年金機構が発送する「ねんきん定期便」などの作成や発送準備業務の受注を巡り談合を繰り返したとして、公正取引委員会は8日、印刷大手の共同印刷(東京都文京区)など約20社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査に入った。
関係者によると、他に検査に入ったのはトッパン・フォームズ(同港区)、ナカバヤシ(大阪市中央区)――など。
各社は遅くとも数年前から、機構が発注する「ねんきん定期便」や振込通知書などの印刷や発送準備業務の入札を巡り、受注量などについて談合を繰り返していた疑いがある。
ねんきん定期便だけでも発注数が年間6000万通に上り、入札では複数の業者が受注できるようになっていた。業者は入札の際、希望する受注量も提示し、予定価格を下回った業者の総受注量が必要分に達しなければ、不足分について入札を繰り返す仕組みを利用し、各社で受注を調整していた可能性があるという。市場規模は年間数十億円に上る。
定期便は、加入者に年金の合計加入期間などを知らせるため、毎年発送される。
各社は「真摯(しんし)に受け止め、全面的に協力する」などとコメントした。【渡辺暢】