【解説】与党が300議席上回る勢い…自民党“優勢”そのワケは? 衆院選の終盤情勢を分析

8日に投開票日を迎える衆議院選挙。終盤情勢について、日本テレビ・竹内真解説委員の解説です。
終盤の情勢を分析したところ、自民党は公示前の198議席を大きく上回り、自ら主導して国会運営ができる絶対安定多数の261議席を上回る勢いです。そして、連立のパートナーである日本維新の会は、公示前の34議席の確保が微妙なことがわかりました。
自民党と維新の与党で、300議席を上回る勢いです。
一方、野党です。中道改革連合は公示前167議席でしたが、100議席を割り込む可能性があるとみています。
国民民主党は、公示前の27議席を確保できるかギリギリです。
参政党は公示前2議席だったのですが、比例代表で議席を大きく上積みしそうです。
チームみらいは、比例代表で2桁の議席を獲得する可能性があります。
その他の政党です。共産党は公示前議席の確保は厳しい見通し。減税日本・ゆうこく連合は小選挙区で複数議席を獲得する可能性。れいわ新選組は公示前議席から大きく割り込むとみられ、厳しい戦いを強いられています。また、日本保守党も議席を確保できるかギリギリの戦いです。社会民主党は議席獲得が難しい情勢です。
ただ、昔から「選挙結果は投票箱が閉まるまでわからない」といわれます。情勢はまだ、変わる可能性があります。
永田町には「こんなに勝つのか?」という疑う声があるほか、当の自民党の候補者でも「そんな実感がない」という人さえいました。
――候補者の実感と情勢の数字にギャップがあるのはなぜなのでしょうか?
理由の1つに、高市氏がリーダーになり自民党の勢いが変わっているということがあります。
石破氏が首相だった際の2024年の衆議院選挙ですが、比例代表の自民党の得票率は27%でした。去年の参議院選挙では22%ですので、勢いがさらに衰えているような感じがします。
今回の終盤の情勢を調査している中で、比例代表で「自民党に投票」と回答した人は33%となり、回復しているのがわかります。
この水準は2021年、岸田氏が首相の時の衆議院選挙、比例代表の自民党の得票率35%に匹敵する水準です。
自民党と中道が争っているイメージでいくと、自民党の支持は回復しているので、中道を上回ってきているのではという形になっています。
――比例代表での得票率の高さもあり、終盤の情勢で自民党がかなり優勢ということでしょうか?
はい。岸田氏の時の自民党の獲得議席は261議席ですから、今回はそれも上回る勢いです。
――2021年が35%で261議席ということでしたが、今回は33%と前回より数字が低いのに議席数は多くなりそうなのですか?
これは、相手方の中道にも原因があります。
前回2024年の衆議院選挙の比例代表の得票率を見てみると、立憲民主党は21%、公明党は11%です。この2つの政党が合体して中道になるわけですので、単純に計算すれば、2つを足して32%程の得票率になるのでは…と思うのですが、今回の情勢調査で比例代表で「中道に入れる」と答えた人は17%でした。
――単純計算とはいえ32%程度と思われた中で17%となると、半分近く減っていますね。
本来であれば、2つの党が合体してプラスになると狙っていたのに、実態としてそうなっていないということになっています。
イメージ的には、自民党は高市氏がトップになり支持が回復。一方の中道は立憲民主党の時よりも下がってしまっていて、自民党と中道の差が広がっているのではないか、ということなのです。
また、いまの選挙制度も理由の1つであると考えられます。
現在、衆議院選挙は小選挙区制度です。小選挙区制度では、どんなに接戦でも勝った方が1議席、負けてしまうと0議席ということで差がつきやすいのです。
こういった制度の特徴もあり、自民党が圧勝する勢いになっているのではないかということです。