衆院選で各党が公約に掲げる「消費税減税」。家計を救う特効薬のようだが、果たして本当に国民の生活は楽になるのか。そして、国債市場が警戒する高市首相の「責任ある積極財政」の行方は――。高市早苗首相のフレーンとインフレ研究の権威による緊急対談!
(ながはまとしひろ/1971年生まれ。1995年に早稲田大学理工学部卒業後、第一生命保険入社。2005年、東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。2016年4月より第一生命経済研究所首席エコノミスト。)
(わたなべつとむ/1959年生まれ。1982年に東京大学経済学部経済学科卒業後、日本銀行に勤務。米ハーバード大で経済学博士号取得。東大大学院教授などを経て、現在、東大名誉教授。専門はマクロ経済学。)
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チームみらい以外、どの党も消費税減税
衆院選の選挙戦も折り返しを過ぎた。「責任ある積極財政」を掲げる高市早苗首相は、自らの悲願でもあった消費税減税を引っ提げ、選挙戦に挑んでいる。
自民が検討を加速するとして公約に盛り込んだのは「食料品の2年間消費税ゼロ」。一方、中道も恒久的な食料品消費税ゼロを打ち出した。これは本当に物価高にあえぐ国民の負担軽減に繋がるのか。
消費税減税に批判的な物価研究の第一人者、渡辺努東京大学名誉教授と、高市政権誕生後に経済財政諮問会議の民間議員となった第一生命経済研究所の首席エコノミスト、永濱利廣氏が緊急対談した。
永濱 今回の衆院選ではチームみらい以外、どの党も消費税減税を打ち出している。選挙の争点にはならないでしょうね。
渡辺 他にも争点となるべき経済対策はあると思うのですが、話題になるのは消費税減税のことばかり。誰かがどこかでコントロールしているのかな?と不思議なほどです(笑)。
永濱 有権者にとっては、毎日の買い物の中で、モノの値段が下がっているのが実感しやすい。だから選挙となると、各党が消費税減税に流されるんでしょう。
渡辺 そうですね。ただ、消費税減税で物価を抑えようとするのは「悪い積極財政」であり、間違っていると思います。消費税減税でモノの値段が下がるのは確かです。ですが、現状で食料品にかかる消費税の8%分がまるまる安くなるかというと、実はそうではないのです。
《この対談の続きは現在配信中の「 週刊文春 電子版 」および2月5日(木)発売の「週刊文春」で読むことできる》
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2026年2月12日号)