いじめや暴行の動画が学校などで撮影され、相次いでSNSに投稿・拡散されている問題を受け、文部科学省は3日、安易な投稿に注意を促す動画の教材を新たに作成したと発表した。オンラインで公開するとともに全国の教育委員会に通知を出し、学校での活用を促す。
いじめ動画の投稿には告発という意図も考えられる一方、事実関係があいまいな場合もある上、個人への中傷を招きかねない。名誉毀損(きそん)など犯罪に該当する恐れもあるほか、動画に映っている被害者が拡散を望んでいないケースも想定され、何気ない投稿が2次的な被害を生む恐れがある。
こうした点を踏まえ、文科省は弁護士や大学の教授がSNSでの投稿・拡散に関するリスクを説明する約15分の動画を作成。主に中学・高校の授業で、情報モラルを取り扱う際の活用を想定している。
松本洋平文科相は3日の閣議後記者会見で「いじめが犯罪につながるものであることを伝えるとともに、情報モラル教育の観点から留意すべき事項等について解説をしている。安全安心な学校教育を守るべく、引き続き関係省庁と連携して対応を進めたい」と述べた。
文科省は情報モラル教育の充実を進めるとともに、生徒指導担当教員やスクールカウンセラーなど専門職の増員を通じたいじめの早期発見と対応、相談窓口の周知、必要に応じた警察との連携などを各地の教委や学校に呼びかけている。【斎藤文太郎】