公明党は来年春の統一地方選で中道改革連合への合流を見送り、立憲民主党とは競合しない選挙区での限定的な連携にとどめる。公明、立民の地方組織で慎重論が根強いことが背景にある。参院議員の合流についても、公明は前向きな姿勢を示すが、立民内には慎重論が根強く、先行きは不透明だ。(服部菜摘、原新)
地方組織 根強い慎重論
「中道の固まりを国政、地方で大きくしていく方針に変わりはない」
公明の竹谷代表は14日の臨時党大会後の記者会見でこう強調した。
公明は約2850人の地方議員を抱え、生活に密着した課題を解決することで党勢を維持してきた。立民の地方議員(約1200人)の2・3倍に上り、地方に張り巡らせたネットワークが「党の最大の強み」(竹谷氏)となっている。
地方議会では、公明と立民が与野党に分かれ、対立してきた経緯があり、選挙区でも競合するケースが少なくない。竹谷氏は、統一選で自民党との協力は「基本的に行わない」と表明したものの、自民や保守系団体などと関係を維持している地域もある。関西地方の公明地方議員は「合流しても得られるメリットが少ない」と語る。
立民の地方議員も合流に否定的だ。2月の衆院選では、衆院議員が公明と中道改革を結成して臨んだが、惨敗を喫した。立民執行部が衆院選後に地方議員らとの意見交換を重ねたところ、「結党の原点に立ち返り、再生の営みを進めるべきだ」との声が相次いだ。
一方、公明は、参院議員の中道改革への合流には前向きな姿勢を見せる。竹谷氏は党大会でのあいさつで「参院公明は中道(改革)への合流を前提に、立民と基本政策の一致や参院選の選挙戦略で合意できるように丁寧に交渉を進めている」と明らかにした。竹谷氏が参院議員の合流に踏み込んだ発言をしたのは初めてだ。
ただ、立民内では、参院議員の合流にも慎重な意見が出ている。29日に開かれる党大会で決定する2026年度の活動方針の原案では、合流是非の判断について「27年6月をめどに結論を得る」との表現にとどめた。来賓としてあいさつした同党の水岡代表は「3党四脚でこの苦境を乗り切っていこう」と述べたが、合流に向けた発言はなかった。
▽代表
竹谷とし子氏(たけや・としこ)参院東京。復興副大臣。創価大。当選3回。56歳。