抗がん剤注射後に神経症状、別の患者2人も発症…意識あるが下半身に麻痺

埼玉県立小児医療センター(さいたま市中央区)で、脊髄周辺に抗がん剤を投与する「髄腔(ずいくう)内注射」を受けた患者3人が神経症状を発症し、1人が死亡、2人が意識不明になった問題で、同センターは17日、同様の注射を受けた別の患者2人も神経症状を発症していたと発表した。意識はあるが、下半身に麻痺(まひ)が残っているという。
同センターが記者会見し、院内調査の概要を発表した。それによると、別の患者2人は2025年に髄腔内注射を受け、約2週間後に神経症状を発症した。
死亡したのは10歳代の男性患者。男性は25年10月、意識不明の2人は25年1月と3月にそれぞれ、髄腔内注射を受けた。3人の髄液からは、血管内に投与する抗がん剤で髄腔内注射に使ってはいけない「ビンクリスチン」が検出された。
一方で、別の患者2人の髄液からはビンクリスチンは検出されていない。神経症状の原因について、同センターの渡辺彰二副病院長は「わからない。色々な可能性がある」と述べた。
髄腔内注射は白血病患者に対する一般的治療で、同センターでは24年に延べ512人、25年は注射を中止する11月までに延べ427人が受けた。まれに神経症状を発症することもある。