25日、大阪市は市内で目撃されていたシカ1頭を捕獲したと発表した。報道によるとシカは24日頃から大阪府警の施設の敷地内に自ら入り込んでおり、警察の連絡を受けた市職員の手によって捕獲されたという。
これにより、3月中旬から話題になっていたシカ騒動もひと段落……という訳にはいかず、シカをめぐり新たな議論が相次いでいるようだ。
シカが捕獲された25日、奈良県の山下真知事は定例記者会見にて「捕獲のシカを奈良県で引き取る考えはない」ことを明確にしたのだ。
今回大阪に現れた個体は「人慣れしている」「角を切られた痕跡がある」ことから、奈良公園からやってきた個体であった可能性が高い。「奈良のシカ」は文化財保護法に基づき国の天然記念物として登録されており大事にされている。だが、その一方で奈良から一歩出てしまえばシカは「野生のシカ」と定義され、引き取ることができず恐らくはこのまま大阪で害獣として処分される可能性が高いようだ。
この奈良県の判断にネットでは「かわいそう」「奈良から外れたら害獣扱いなのかよ」「奈良県が無責任すぎる」「シカを救ってほしい」という声が相次いだ。特に「シカが保護区域である奈良から出てしまえば害獣扱い」という奈良県の取り決めはルールが曖昧であり、ネットで批判の声が出るのも理解はできる。
また、今回のケースではシカが人の目につく大阪の市街地に現れたために騒ぎとなったが、奈良県に隣接する京都府や三重県では、以前より奈良公園からやって来たシカが繁殖した、という話も報告されており、これらシカ被害に関しても対応が待たれるところだ。
シカが行動範囲を広げている以上、奈良県も「伝統」にしがみつくだけではなく、何かしらの対策を考える時代を迎えているのかもしれない。