北海道・旭山動物園の焼却炉に妻の遺体を遺棄したとして任意の聴取を受けている男性職員が、周辺に対し、「妻は東京に行った」などと説明していたことがわかりました。
27日午後、旭山動物園は、今回の件について、初めてコメントを出しました。
旭山動物園HPより
「この度、誠に遺憾ながら、本市職員が重大事案に関与した疑いで警察に事情聴取を受けております。皆様にご心配とご迷惑をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます」
GW初日の4月29日から、夏の営業が始まる予定でしたが、2日間遅らせて、5月1日から開園するということです。
動物のありのままの動きを見せる「行動展示」が魅力の、北海道・旭山動物園。営業開始日が変更されたワケは、30代の男性職員がとったとされている行動です。
旭山動物園 男性職員(30代)
「動物園の焼却炉に妻の遺体を遺棄した」(※趣旨の供述)
男性は、任意の事情聴取を受けていて、26日から2日連続で家宅捜索が行われました。
妻の遺体を遺棄したという趣旨の話をしている男性。殺害についても、ほのめかしているといいます。
捜査関係者によりますと、男性の妻は、3月下旬ごろから連絡が取れなくなっているということで、近所の住民は…。
近隣住民
「(これまで)2人で仲良く(川の)堤防に行ったり」
──今年4月に入ってからは?
近隣住民
「1回も見てないです」
また、男性と話したことがある人は。
男性職員を知る人
「夫婦の間ではあまり会話がないと聞いていた」
妻の姿が見えないことについて、男性から、ある説明を受けたという住民も…。
近隣住民
「4月7日にご飯を届けた。母さん(妻は)どうしたのって言ったら『東京に行った』と私に言うから。1週間後にウソついてるんじゃないの?入院してるんじゃないの?と言ったら『入院してないよ』って言うから、違和感はあったね」
男性は「妻は東京に行った」と話していたといいます。
一方、妻は行方不明になる前、相談のメッセージをスマートフォンで関係者に送っていたといいます。
男性職員の妻(行方不明前)
「夫から脅迫を受けていて怖い」
これまでの捜査関係者への取材では、男性が妻に対して、危害を予告するような言動をしていたとみられることがわかっていますが、さらに27日、新たに男性が妻に対して「残らないよう燃やし尽くしてやる」などと脅していたとみられることもわかりました。
ただ、夫婦に関する警察への相談歴は、現時点で確認されていないということです。
男性が「遺体を遺棄した」と証言するなか進む捜査。逮捕に踏み切らない理由について、元神奈川県警捜査1課長の鳴海氏は…
元神奈川県警捜査1課長 鳴海達之氏
「普通に考えれば男性が『(遺体を)遺棄した』と言ってるんだから、それ以上確実なことはないんだろうと。ところがそれは供述だけであって、その供述の裏付けが何もない。焼却炉の中に遺棄したといわれる遺体があったのかというと、今のところない。遺体がなければ、そこに遺棄したということの証明にならない」
「(Q.今後の捜査について)今その男性が任意の取り調べに応じているのであれば、それは取り調べは続けるべきだと思う。もし(遺棄を)やったのなら細かい話、ここに鍵があって、こうやって入ってスイッチを入れて、こうやって燃やしたんですという話ができなきゃいけない。秘密の暴露が多ければ多いほど、その話は信ぴょう性がある」
男性が、妻の遺体を遺棄したと供述する焼却炉。その場所は、園内の東側で、動物が展示されているエリアとは、少し離れています。また、近くにある旧東門は、関係者のみが通行できる場所となっています。
旭山動物園によりますと、この焼却炉は、死んだ動物を燃やすためのもので、火力は、骨が灰になるほどだということです。
元科捜研の雨宮氏は、焼却炉の捜査の難しさを指摘します。
元埼玉県警科捜研 法科学研究センター所長 雨宮正欣氏
「完全に灰の状態に例えばなっていたとすると、これは個人の識別はおろか、人間の骨であるか、動物の骨であるか、それ自体も判断するのはまず無理。 火葬した骨からDNA鑑定すること自体は結構、技術的には難しくて成功率は極めて低いです」
そのため、ポイントになるというのが。
元埼玉県警科捜研 法科学研究センター所長 雨宮正欣氏
「何らか人間についている服装品といいますか、例えばアクセサリーであったりとか歯の詰め物であったりとか、そういう痕跡が残る可能性はあります。金であったり銀であったりとかそれ以外の金属でも、動物の死骸から出る可能性はほとんどないですから、人間のご遺体を焼却したという一つの痕跡という形にはなると」
警察は、先週末には園内で使用している車なども押収していて、引き続き、園内や男性の関係先を調べています。
(4月27日放送『news zero』より)