マイナンバーカードの取得義務化を検討へ 事実上取得の強制と反発の声も

19日、自民党のデジタル社会推進本部は、マイナンバーカードの取得義務化を検討するよう政府に求める政策提言を公表した。義務とはなるが罰則はなしとする方針だ。
現在は任意となっているマイナンバーカード。総務省によれば、取得率は4月末時点で82.7%、保有枚数は約1億300万枚となっている。
提言では、国民全員がマイナンバーカードを取得していることが前提であると強調した。義務化の理由として「すべての国民がデジタルの恩恵を感じることができる社会を目指すべき」としているが、罰則は設けない方針だ。また、災害発生時等の現金給付のために公金受取口座の登録を義務化することも検討するよう求めた。
マイナンバーカードをめぐっては、これまで何度も大きな話題となった。普及などを目的として、2019~2023年度に行われたマイナポイント事業では、最大で2万円分のポイントが付与された。会計検査院によれば、事業実施後にカードの申請件数が約6800万件増加したという。
2025年には、マイナンバーカードを保険証として使用するマイナ保険証が導入。従来の保険証が12月1日に期限を迎え、同2日以降はマイナ保険証が基本となった。マイナンバーカードを持っていない人には資格確認書が交付されるため、問題なく医療を受けることは可能だが、「事実上の取得強制だ」といった批判が相次いだ。
今月15日には、マイナンバーカードの取得後に「本人希望・その他」の理由で廃止されたカードが2025年7月末時点で約93万枚に上ることが判明。調査を公表した会計検査院によれば、廃止枚数が多くなっていた時期が、マイナンバーひも付け誤り事案を公表した時期と同じであったことから、「それらの影響により自主返納が発生した可能性がある」と推測した。
義務化に関しては、SNS に「話が違う」など多くの反発の声が寄せられている。任意であると説明したうえで導入したため、義務化に納得していない人は多いようだ。自民党は、来年の通常国会での法改正を目指すとしている。