山口地検岩国支部が1月に検察審査会の審査員11人の氏名を外部に流出させた問題で、岩国支部長だった検事が部下の副検事に対し、審査員の氏名を書類に明記するよう誤った指示を出していたことが関係者への取材で判明した。検察審制度は誰が審査員を務めたのかを秘匿するのが基本原則だが、検事は内部調査に自身の理解不足を認めたという。
関係者によると、地検岩国支部が不起訴処分とした事件について、山口県岩国市の男性が審査を申し立て、岩国検察審は不起訴相当と議決した。男性は、不当な議決だとして審査員11人を容疑者不詳のまま公務員職権乱用などの疑いで刑事告訴した。
副検事は11人を不起訴(容疑なし)とし、支部長だった検事の指示に従って1月に男性に審査員の氏名を記載した不起訴処分の通知書などを2回送付していた。検事は定期異動で既に支部長職を離れている。
山口地検幹部は29日、毎日新聞の取材に支部長の指示について「ノーコメント」とした。25日の報道各社の取材では流出経緯の詳細は明らかにせず「(制度への)配慮が足りなかった」と答えていた。【志村一也、金将来】