東京商工リサーチは8日、全東信が業績悪化を隠すために、少なくとも20年前から決算を粉飾していた疑いがあると発表した。600億円以上の債務超過に陥っている可能性があるとした。
東京商工リサーチによると、粉飾は預金残高の水増し(約170億円)や架空債権(約154億円)などによるもので、加盟店に対する未払いの立て替え精算金約217億円も未計上だった。帳簿上は2026年3月期の純資産は約24億8000万円だったが、約605億円の債務超過だった可能性があるという。
一方、関係者への取材で、破産申立書に基づく全東信の債権者が全国の地方銀行や信用組合など60者超に上ることが分かった。近畿産業信用組合(大阪市)が219億円で最も多く、東京スター銀行(東京)と東和銀行(前橋市)がともに80億円で続いた。関東から九州まで幅広い地域金融機関の名前が挙がった。
このうち一部の地銀は7日以降、全東信への貸付金の取り立てが不能または遅延となる恐れが生じたと相次いで発表した。東和銀行は58億8600万円が担保などで保全されていないため27年3月期決算で引き当て処理をする。このほか、高知銀行(高知市)や島根銀行(松江市)も引き当て処理をするとした。