関東で震度5弱 「地震の巣」で発生、首都直下との関係は

23日未明に発生した、茨城県南部を震源とするマグニチュード(M)5・9の地震では、東京、埼玉、千葉、茨城の1都3県で最大震度5弱を観測した。気象庁によると、東京23区内で震度5以上を観測したのは、2021年10月に東京都足立区で震度5強を記録して以来、約5年ぶりだ。
東京大地震研究所の加藤愛太郎教授(地震学)は「プレート(岩板)がせめぎ合い、過去にも地震が頻発してきた『地震の巣』で起きた」と指摘する。
関東地方の地下は、3枚のプレートが重なる複雑な構造になっている。陸のプレート(北米プレート)の下に南からフィリピン海プレートが、さらにその下には東から太平洋プレートが沈み込んでいる。今回の地震は、フィリピン海プレートと太平洋プレートの境界付近で発生した「プレート境界型地震」だ。震源が68キロと深かったため、比較的広範囲で強い揺れが観測されたとみられる。
首都直下では将来、大地震が発生する可能性がある。25年に政府がまとめた被害想定では、東京湾付近を震源とする都心南部直下地震(M7・3)が発生した場合、約1万8000人が死亡するとしている。ただ、これは複数あるシナリオのうち最悪のケースで、震源はフィリピン海プレートの内部を想定している。
加藤教授は「今回の地震は首都圏の直下で起きてはいるが、政府が想定している首都直下地震よりも一回り規模が小さい」と指摘。そのうえで「今回の地震をもって、M7級の首都直下地震の発生が切迫していると判断することはできないが、長期的にはいつ発生してもおかしくない状況だ。起こることを前提に十分に備えをしてほしい」と呼びかけた。【岡田英】