「真歩と連絡がとれないんだけど、なにか知らない?」──知人が室賀真歩さん(25)の母親から連絡を受けたのは、9月29日15時前のこと。この時点で、室賀さんはすでに息を引き取っており、遺体は宮城県栗原市の山中に捨てられていた。
室賀さんに対する死体遺棄容疑で捕まったのは、交際相手でバー経営の三浦拓也容疑者(36)。28日、同棲していた練馬区の自宅から350キロ以上離れた山中に車で運び、室賀さんの遺体を遺棄した疑いがある。
複数の会社の役員を務める父親のもとで育ち、”高級志向”のバーを経営していた容疑者。事件の背景にあったという室賀さんとの金銭トラブルとは──。【前後編の前編】
社会部記者が話す。
「司法解剖の結果、室賀さんの死因は首を絞められたことによる窒息でした。警視庁は三浦容疑者が殺害にも関与している可能性を視野に捜査している。
逮捕前の任意の調べに対し、容疑者は『宮城県には酒の買い付けに行った』と説明した。一方、男の自宅付近の防犯カメラ映像には、29日3時ごろに男が自家用車からスーツケースを下ろす姿が映っていたとのことです。捜査関係者は、容疑者がこのケースを遺体の運搬に使ったとみている」
室賀さんは2025年7月ごろに愛知県から上京し、容疑者が切り盛りしていた東京・沼袋のバーに客として来店。9月ごろから容疑者のアパートで同棲していた。出会いのきっかけになったバーがオープンしたのは10年近く前のことで、店名は容疑者の卒業した中学校からそのまま引用されたものだという。
10年来の知人だという男性が語る。
三浦容疑者を取り巻く環境の変化
「拓ちゃん(三浦容疑者)のバーって、もともとはスナックがあったんですよ。そのときに拓ちゃんが客として来ていて、そこから仲よくなった。拓ちゃんは当時、あまりお酒に詳しくなくて、『どんな酒を仕入れたらいいですか』という相談をされて。私はウイスキーには詳しかったので、いろいろと教えていた。
あの店名にしたのは、地元の仲間たちで集まれる場所を作りたかったから。最初の頃は、中学の友達も経営に関わっていました。親とか祖父母が資産家で、儲けを出そうとははなから思っていなかったはず。”たまり場”にしたかったんでしょう」
容疑者の酒に対するこだわりは年々、強くなった。ヴィンテージのウイスキーやワイン、1本10万円はくだらないテキーラなどを仕入れ、客に提供していた。近くの飲食店や、近隣で飲んでいる客からは「ぼったくり」「高すぎる」という声もちらほら聞かれた。